福岡の警備員の一人旅No.425 福岡市に住む警備員の一人旅で心ほどけた時間 千葉県いすみ市の海と緑に抱かれて感じた癒しの旅

旅行

日々、街を見守る警備員という仕事。その緊張感の中で、時々ふと「自然の中で深呼吸がしたい」と思うことがあります。そんな想いを胸に、福岡市から一人、千葉県いすみ市へと旅に出かけました。目立たないけれど、静かに心に沁みる風景や人々のぬくもりに包まれたこの町は、まさに“癒し”そのものの時間を与えてくれました。



いすみ市の基本情報と穏やかな気候

千葉県の南東部に位置するいすみ市は、約3万7千人の人々が暮らす小さなまちです。太平洋に面しており、温暖な海洋性気候に恵まれ、年間を通して過ごしやすいのが特徴です。春は菜の花が咲き乱れ、夏は涼しい海風が吹き抜け、秋は黄金色の稲穂が広がり、冬は陽だまりのような優しさに包まれます。

この穏やかな気候が、人々の表情をどこか柔らかくし、ゆっくりとした時の流れを作っているように感じました。



いすみ鉄道に乗って心の旅へ

いすみ市を訪れる旅人の多くが楽しみにしているのが、いすみ鉄道のローカル列車です。菜の花の時期には、黄色い花が線路の両側を彩り、まるで絵本の中にいるような風景が広がります。

のんびりと揺られながら車窓を眺めていると、日々の慌ただしさがどこかへ流れていきました。無人駅で降りて、何もない道を歩くだけで、心がほどけていくのがわかります。



自然と歴史が溶け合う観光名所たち

いすみ市には、観光地としての派手さはありませんが、訪れるたびに心に残る場所が点在しています。

まずは「大原漁港の朝市」。地元の漁師さんや農家の方が並べる新鮮な魚介類や野菜はもちろん、明るく声をかけてくれる人々の笑顔が、この旅の大きな癒しになりました。



また、近くには「万木城跡公園」があり、小高い丘からいすみの町を一望できます。歴史の空気が残る場所で、そよ風とともに過ごす時間は、まさに“無”に戻れるようなひとときでした。

さらに「津々ヶ浦海岸」は、隠れた絶景スポットです。足元に広がる砂浜、耳に届く波の音、遠くに霞む水平線。時間を忘れて、ただ海を眺めていました。



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心と体を満たす郷土料理

いすみ市の魅力は、自然や人情だけではありません。食の恵みもまた、旅人に優しく寄り添ってくれます。

特に有名なのが「いすみ豚」と「伊勢海老」。いすみ豚は脂が甘く、柔らかくジューシーで、地元の食堂でいただいたとんかつは忘れられない味でした。

そして、大原漁港近くでいただいた伊勢海老の味噌汁。濃厚なダシが体に沁み渡り、海の恵みを五感で感じる一杯でした。どの料理にも、地元の方々の“まごころ”が込められていて、それがまた癒しを深めてくれました。



素朴で温かいお土産選びも楽しみのひとつ

旅の終わりには、お土産を探すのも楽しみのひとつ。いすみ市では、「いすみ米」や「いすみ味噌」、「手作りの干物」など、素朴だけれど丁寧に作られた品が揃っています。

私は「いすみロールケーキ」という地元の卵と牛乳を使ったスイーツを購入しました。ふんわり優しい甘さが、旅の余韻として福岡の自宅でも癒しの時間を届けてくれました。



おすすめの旅行ルートと過ごし方

福岡市からのアクセスは、飛行機で成田空港まで行き、そこから特急とローカル線を乗り継ぐルートが便利です。少し時間はかかりますが、その道中こそが“旅”であり、心の切り替えにぴったりの工程です。

到着後は、大原駅を拠点にいすみ鉄道を利用しながら観光地をめぐるのがベストです。レンタサイクルもありますので、のんびりと海沿いや田園地帯を巡るのもおすすめです。

日帰りでも十分に楽しめますが、1泊して地元の民宿に泊まれば、いすみの人々とのふれあいや静かな夜の時間も味わえます。



おわりに

いすみ市の旅は、どこまでも静かで、あたたかく、ゆっくりとしたものでした。福岡の都会の喧騒から離れ、心の奥に溜まっていた疲れが少しずつ溶けていくような感覚。

自然、食、人、そして空気すべてが「大丈夫、焦らなくていい」と語りかけてくれるような場所でした。

また、疲れた時にはふと戻りたくなる。そんな“心のよりどころ”が、千葉県いすみ市にはあります。