福岡市に住む警備員が見つけた癒しの町 青森県七戸町を巡る穏やかな一人旅
警備の仕事をしていると、常に人の安全を守る責任感の中で日々を過ごします。そんなある日、ふと気がついたのです。自分自身を守る時間も必要だと。そうして私は、静けさと癒しを求めて、福岡から遠く離れた北国・青森県七戸町へ一人旅に出かけることにしました。そこには、想像以上の優しさと安らぎが広がっていました。
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北へ向かう旅路に、心がほどけていく
旅の始まりは福岡空港。空の旅を経て青森空港に降り立ち、そこからはレンタカーで七戸町へ向かいました。雪解けの季節、広がる田園風景や遠くに見える八甲田山の姿に、胸の奥がじんわりと温かくなるのを感じました。道中の風景だけで、すでに旅の目的は果たされていたのかもしれません。
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七戸城跡で静かに歴史に触れる
町の中心にある「七戸城跡」は、かつての武士の息遣いが今なお残る場所です。春には桜が咲き誇り、静かに佇む石垣と調和して幻想的な風景を生み出します。観光客で混み合うこともなく、ゆっくりと自分のペースで歩けるこの場所では、過去と現在が穏やかに交差しているように感じました。
天間林温泉で心と身体を解きほぐす
旅の途中、少し疲れを感じた頃に訪れたのが「天間林温泉」。地元の人々に愛されるこの温泉は、派手さこそありませんが、お湯のやわらかさと地元の方との何気ない会話が、何よりの癒しとなります。湯けむりの向こうに笑顔が見えたとき、自分もまた、この町に溶け込めたような気がしました。
名物の七戸そばに舌鼓を打つ
お腹が空いたら、ぜひ味わってほしいのが「七戸そば」。地元産のそば粉で打たれた麺は、風味豊かでコシがあり、冷たいつゆにつけて食べると喉越しも抜群です。シンプルながら滋味深い味わいは、旅の疲れをそっと包み込んでくれます。他にも、馬肉料理や山菜の天ぷらなど、土地ならではの味が並び、どれも心をほっとさせてくれる温かさに満ちています。
道の駅しちのへで出会うお土産の数々
七戸町の旅で欠かせないのが「道の駅しちのへ」。ここでは、新鮮な野菜や加工品、手作りの民芸品など、旅の思い出にぴったりなお土産が揃っています。特に、手作りのりんごジャムや地元で採れた山菜の瓶詰めは、どこか懐かしさを感じさせてくれる味です。持ち帰ったお土産を福岡で開けるたびに、七戸の空気や風景が心に蘇ってきます。
七戸町営牧場でのんびりと動物とふれあう
自然とのふれあいも七戸町の魅力のひとつです。町営牧場では、のんびりと草を食む馬や牛たちの姿を眺めながら、心静かに過ごすことができます。広々とした牧場の中に立っていると、日常の忙しさがどんどん小さくなっていくようでした。時間の流れが、まるで違う速度で動いているような感覚に包まれました。
ゆったりと流れる旅の時間が心を癒してくれる
今回の一人旅は、華やかな観光地を巡るものではありませんでした。しかし、だからこそ見つけられた「静けさ」や「ぬくもり」がありました。青森県七戸町は、どこか昔の日本を思い出させるような優しさにあふれ、旅人をそっと包み込んでくれます。
仕事柄、人のために動くことの多い毎日ですが、この旅で感じたのは、「自分のための時間」もまた、大切だということでした。疲れたら立ち止まる。そうして、また前を向いて歩き出せばいい。七戸町は、そんなことを教えてくれる場所でした。
また心が少し疲れたときには、この町のそばと温泉と空を思い出し、きっとまた帰ってきたいと思います。静かで優しい、そんな旅先があることに感謝しながら、福岡の空へと戻るのでした。