福岡市で警備員として働く私は、日々の忙しさやストレスを感じながらも、人との接触が多い仕事柄、誰にも気を遣わず心の底からリラックスできる時間を求めていました。そんな中でふと心に浮かんだのが、長崎県新上五島町への一人旅。島の静けさ、澄み切った空と海、やさしい人々と出会える場所として、ずっと気になっていた土地です。今回の旅では、あえて詰め込まないスケジュールで、自然と歴史、食、文化をゆっくりと味わいながら、自分自身を癒す時間を過ごしてきました。
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ゆったりとした海の時間から始まる癒しの旅
博多港からフェリーに乗り、波の音を聞きながら長崎県新上五島町へ向かう船旅は、非日常の扉を開くような静かな始まりでした。空と海の境が溶け合うような水平線、船上を吹き抜ける潮風、そして遠ざかっていく福岡の街並み。スマホを閉じて、ただ波のリズムに身を任せるだけで、心がすっと軽くなっていくのを感じました。
到着した奈良尾港では、すでに島のゆったりとした空気が流れていて、すぐに深呼吸をしたくなりました。都会では味わえない、静かで優しい空間が、旅の第一歩から迎えてくれました。
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祈りと歴史に触れる、静謐な教会巡り
新上五島町は、キリスト教の歴史が色濃く残る場所としても知られています。まず訪れたのは、青砂ヶ浦天主堂。レンガ造りの美しい教会で、まわりの自然と調和したそのたたずまいに、ただ見とれてしまいました。内部の静けさ、光が差し込むステンドグラス、そして今も祈りが息づく空気に、心が静かにほどけていきます。
次に向かったのは頭ヶ島天主堂。石造りの重厚感がある教会で、世界遺産にも登録されているその姿には、言葉では言い表せない深い感動がありました。小さな島の中で、長い年月を超えて大切にされてきた信仰の証に、自分の悩みごとや小さな不安が、ふっと消えていくような気がしました。
新上五島の自然がくれる、圧倒的な癒しの風景
この島には、想像を超える美しい自然がたくさん残されています。個人的に特に心を打たれたのが、蛤浜海水浴場の透明度の高い海と、どこまでも続く白い砂浜です。早朝、誰もいない浜辺をひとり歩いていると、まるで世界に自分しかいないような、不思議な安心感に包まれました。
また、矢堅目の断崖から見る景色も圧巻でした。断崖の上から見下ろす青い海、風に揺れる草、遠くに小さく見える漁船。そのどれもが穏やかで、時が止まったようなひとときを与えてくれました。都会では感じられない“音のない癒し”が、ここにはありました。
心にも体にもやさしい、島の食のぬくもり
旅の楽しみといえば、やはり食。新上五島町のグルメは、素材の良さと地元の人の愛情が感じられるものばかりです。特に「五島うどん」は絶対に外せません。あご(飛び魚)の出汁が効いたスープに、細くてコシのあるうどんが絶妙に絡んで、一口ごとにじんわりと体が温まりました。
また、「新鮮な刺身定食」では、その日獲れた魚が数種類並び、どれもぷりぷりで海の恵みそのもの。「かんころ餅」や「五島牛の網焼き」など、島ならではの食文化にも触れることができ、食を通してもこの土地の温かさを感じました。
地元の小さな食堂で、おばちゃんが笑顔で出してくれたお味噌汁の優しい味は、今でも忘れられません。
お土産選びで旅の余韻をゆっくり楽しむ
帰り際には、お土産選びも大きな楽しみのひとつでした。新上五島町には、旅の記憶を持ち帰れるような温もりのある品がたくさんあります。中でも「五島うどん」は自宅用にも、職場の同僚へのお土産にもぴったり。「椿油」は香りが良く、母への贈り物として喜ばれました。
また、地元の味噌や塩、干物など、料理好きな友人に渡したらとても喜んでくれました。パッケージも素朴でかわいらしく、どれも島の暮らしが感じられる品ばかりです。
のんびり旅のルートが心をゆるめてくれる
今回の旅では、がちがちに予定を詰め込まず、思いつきで動く自由なスタイルを選びました。港に着いてからはレンタカーを借りて、気になる場所にふらりと立ち寄ったり、地元の人に教えてもらった小道を歩いたり。観光地だけでなく、人気のない浜辺や、のんびりした港町のカフェでコーヒーを飲んだ時間こそが、何よりも心を癒してくれました。
夕暮れ時には、海沿いのベンチに座って、風と波の音に耳を傾けながら、ただぼーっとしているだけ。その「何もしない時間」が、日常の慌ただしさを静かにリセットしてくれる特別なひとときでした。
また帰りたくなる、新上五島町のやさしさ
新上五島町で過ごした数日間は、心と体の芯からリラックスできる特別な時間でした。自然、歴史、食、人、すべてがやさしくて、訪れる人を受け入れてくれる島。警備の仕事に戻った今でも、ふとした瞬間にあの青い海、教会の静けさ、海辺の風景がよみがえり、また頑張ろうと思えます。
長崎県新上五島町は、福岡市に住む私のような働き盛りの中年男性にも、そっと寄り添ってくれる癒しの場所でした。今度は誰かを連れて、また一人で、ふらりと訪れたいと思います。
何もしない贅沢、静かに過ごす喜びを感じたい方には、ぜひ一度この島を訪れてみてほしいです。きっと、あなたの心にもそっと光が差し込むことでしょう。