福岡の警備員の一人旅No.200 福岡市に住む警備員が心をほどく一人旅 鳥取県智頭町で出会った自然と歴史と温もりに包まれる癒しの時間

旅行

静かな朝。制服姿のまま、私は博多駅から在来線と特急列車を乗り継ぎ、鳥取県の山間に位置する智頭町へと向かいました。
福岡市で警備の仕事をしている私は、シフトの合間にときおり「心を休ませる旅」に出かけます。今回の目的地は、緑と木の香りに包まれる癒しの町「智頭町」。慌ただしい日常を少しだけ離れ、自分を整える一人旅の記録です。


智頭宿の町並みを歩く 静けさに耳を澄ませて
智頭駅に降り立った瞬間、空気の澄んだ香りに思わず深呼吸。
まず向かったのは、江戸時代の宿場町として栄えた「智頭宿」です。白壁の町家が静かに並ぶ通りを歩くだけで、時間がゆっくり流れていることを実感します。



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重要文化財にもなっている「石谷家住宅」は、広大な屋敷と手入れの行き届いた庭園が見事で、まるで映画の世界に迷い込んだかのようでした。畳の香りに包まれながら座っていると、自然と肩の力が抜けていきます。



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芦津渓谷で自然の音に癒される
町から車で少し離れた「芦津渓谷」へも足を延ばしました。山の中にひっそりと流れる渓谷には、透き通る水と木々のざわめき。警備という緊張感のある仕事をしているせいか、こういった自然の音に包まれると、心の奥からじんわりと癒されていくのを感じます。

苔むした岩、キラキラと反射する水面、そして静けさ。誰にも邪魔されないこの空間が、私にとって最高の贅沢でした。


林業と木の町 智頭町のクラフト文化に触れる
智頭町は林業が盛んな町でもあり、木にまつわる文化が根付いています。私は「智頭木工の館」に立ち寄り、木工品づくりの体験を少しだけ見学しました。


手作業でひとつずつ丁寧に作られるお箸やお皿、家具。木の温もりが感じられる品々には、職人の心が込められているのが伝わってきました。小ぶりな木製コースターを自分用のお土産に購入し、帰宅後のコーヒータイムに使うのが今から楽しみです。


心と体を温める智頭町の料理
旅の楽しみといえば、やはり地元の料理。智頭町では「智頭そば」が有名で、私は古民家を改装した風情あるお店でいただきました。香り豊かな手打ちそばに、山菜の天ぷら。シンプルながらも素材の力が感じられる一皿でした。

さらに、地元の方に勧められて食べた「田舎寿司」も絶品でした。酢飯の上に地元で採れた野菜や川魚をのせたもので、懐かしさと優しさに包まれる味わいです。静かな店内で、窓から見える緑を眺めながら、何度も「美味しい」とつぶやいていました。


智頭のお土産に込められたぬくもり
旅の締めくくりには、道の駅「清流茶屋 かわはら」でお土産探し。特に印象的だったのは、地元産の杉やヒノキを使った香りグッズやクラフト品。袋を開けた瞬間、ふわっと広がる木の香りが心を落ち着かせてくれます。

また、地元の農家がつくる「山ぶどうジュース」や「手づくり味噌」なども手に取り、どれも愛情が詰まった品ばかり。旅の記憶を少しずつ詰め込んで、福岡への帰路につきました。


一人旅の終わりに 静けさが教えてくれたもの
智頭町の旅を終えて感じたのは、「何もない」のではなく「余白がある」ということ。
忙しい日々では見過ごしてしまうような、小さな音、香り、光を受け取る感性が、ここでは自然に戻ってきます。



制服姿のまま歩いた智頭の町。そんな不思議な旅が、心を癒し、また仕事を頑張るエネルギーになりました。

これからも、こうして静かな町を一人で巡る旅を続けていきたいと思います。次はどの町で、自分と向き合える時間を見つけようか。そう考えるだけで、胸が少しあたたかくなります。