福岡の警備員の一人旅No.166 福岡市に住む警備員の一人旅が訪れた石川県珠洲市で出会った震災を乗り越える力と美しい観光名所や温かい宿と絶品料理と地酒と心に残るお土産と癒しの旅行ルートの記録

旅行

能登半島の先端で出会った強さと優しさの物語

福岡市で警備員として働く私は、日々の勤務の合間を縫って、時折一人旅に出ます。今回は石川県珠洲市へ。2024年の能登半島地震で大きな被害を受けた地域ですが、そこには確かに人の強さと温かさ、そして美しい自然と文化が息づいていました。私の旅の記録をお伝えします。



震災の爪痕と、それを乗り越える人々との出会い

珠洲市に足を踏み入れたとき、まず感じたのは、震災の爪痕がまだそこかしこに残っていることでした。崩れた石塀、修復中の道、仮設住宅。けれど、同時に見えてきたのは、その中で懸命に日常を取り戻そうとする人々の姿です。

地元の方と話す中で、「また観光客が来てくれるだけで元気が出る」と笑顔を向けられたとき、胸が熱くなりました。旅を通じて、自分も少しでも力になれればという思いが生まれました。



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珠洲市の見どころは自然の力と人の営みが織りなす風景

珠洲市は能登半島の最先端に位置し、絶景が多く存在します。特に感動したのが、「禄剛崎灯台」です。日本海と富山湾を一望できるこの場所では、夕日が海に溶けていく景色に心を打たれました。



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また、「見附島(軍艦島)」も印象深いスポットです。その姿はまさに海に浮かぶ軍艦のよう。かつての祈りの場であったこともあり、静かで神聖な空気が漂っていました。

さらに、能登半島地震後も少しずつ再開している「道の駅すずなり」では、地元の野菜や加工品が並び、珠洲の力強い生活の息吹を感じられます。



癒しの宿で心と体を休めるひととき

宿泊は「珠洲温泉 のとじ荘」に決めました。断崖の上にある温泉宿で、露天風呂からは日本海が一望できます。地震の影響を受けながらも、今では営業を再開し、訪れる人々を温かく迎え入れてくれます。

スタッフの方々の心遣いも素晴らしく、「遠くから来てくれてありがとう」とかけられた言葉が、何よりのごちそうでした。



珠洲市の味覚は命の力を感じる絶品の数々

夕食では、能登の海の幸がふんだんに使われた会席料理をいただきました。特に「能登ふぐの刺身」と「いしる鍋」は絶品で、珠洲の食文化の奥深さに驚かされました。

朝食では、地元の米「能登ひかり」で炊かれたご飯と、珠洲の味噌で仕立てた味噌汁。どれも優しく体に染み渡り、忘れがたい味となりました。



珠洲の地酒に込められた土地と人の誇り

珠洲を訪れるなら、ぜひ味わいたいのが地酒です。今回訪れた「宗玄酒造」は、能登杜氏の技と自然の恵みを活かした酒造りで知られています。代表銘柄の「宗玄」は、キレがありながらも奥行きのある味わいで、料理との相性も抜群でした。

酒蔵の見学もでき、地元の人が酒造りにかける思いや、震災後の再建への情熱を間近で感じることができました。



心に残る珠洲市のお土産たち

帰りに立ち寄った「すずなり市場」では、珠洲焼の器や、地元の塩「揚浜塩田の塩」、能登ヒバを使った工芸品などを購入しました。中でも、珠洲焼のカップは旅の思い出として今も自宅で愛用しています。

こうしたお土産は、珠洲で過ごした時間を思い出させてくれるだけでなく、この土地の文化や暮らしを支える一端でもあります。



旅のルートとアクセスについて

今回の旅のルートは以下の通りです。

福岡空港から小松空港へ(飛行機)

小松空港から金沢駅まで(空港バス)

金沢駅から珠洲市まで(特急バス「すずなり号」利用)

時間はかかりますが、その道のり自体が旅の一部。車窓から見る能登の風景が、次第に心を解きほぐしてくれる感覚がありました。



震災を乗り越える珠洲市で、自分自身を見つめ直す旅を

石川県珠洲市は、ただ観光地を巡る旅ではなく、「人の強さと優しさに触れる旅」でした。震災を乗り越えて再生していく姿に、私自身も力をもらいました。

福岡に戻った今も、珠洲の海や人々の笑顔、温泉のぬくもり、そしてあの灯台の静けさが、ふとした瞬間に蘇ります。旅を通じて、少しでもこの地の復興を応援したい。そんな気持ちを胸に、また次の一人旅へと歩み出します。