日常の喧騒から離れたくて
福岡市で警備員として働いている私は、日々の緊張と責任感に追われながら生活を送っています。そんな日常から少し離れて、心と身体を癒す旅がしたいと思い、ふと目に留まったのが長野県須坂市でした。信州の山々に抱かれたこの町には、静かな歴史の気配と自然の優しさがあふれていて、心の底からリセットできるような気がしたのです。
旅の始まりは長野駅から
福岡空港から長野県までは飛行機で松本空港へ。そこから電車で長野駅に向かい、さらに長野電鉄に乗り換えて須坂駅へ。須坂駅に降り立つと、すぐに感じたのは空気の澄みきった静けさと、どこか懐かしい町並みでした。
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蔵の町を歩きながら心が和らぐ
須坂市の街を歩くと、まず目に入るのは趣ある土蔵造りの建物たち。明治から昭和にかけて栄えた製糸業の面影が残り、どこかゆったりとした時間が流れています。蔵のまち観光交流センターで情報を得てから、小道に咲く季節の花を眺めながら、穏やかな町歩きを楽しみました。
田中本家博物館では、江戸時代の豪商の暮らしを垣間見ることができ、心が豊かになるような気持ちに。豪華な庭園と調度品の数々が、まるで物語の中に迷い込んだような感覚を与えてくれました。
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癒しの宿で過ごす静かなひととき
今回泊まった宿は、山あいに佇む和風旅館「古城荘」。周囲を緑に囲まれた静かな場所で、チェックインするだけで心がふっと軽くなりました。源泉かけ流しの温泉に浸かりながら、遠くに広がる山並みをぼんやりと眺める時間。風の音や鳥のさえずりが心地よく、全身がゆっくりと解けていくような感覚になりました。
畳の香りが漂う部屋では、深く眠ることができ、翌朝は小鳥のさえずりで自然に目が覚めるという贅沢な朝を迎えることができました。
地元の味に舌鼓を打つ
夕食は、地元の旬の食材を活かした和会席。信州牛のすき焼きや、須坂産の野菜を使った炊き込みご飯、そして地元のキノコをふんだんに使った汁物など、身体にやさしい料理ばかり。ひとつひとつに丁寧な仕事が感じられ、味だけでなく見た目にも心が癒されました。
お酒は、須坂市内の酒蔵で作られている「渓流」や「遠藤酒造場」の純米酒をいただきました。澄んだ味わいで、料理との相性も抜群。湯上がりの体に優しくしみ込んでいきます。
旅の締めくくりは思い出を形にするお土産選び
翌朝、宿を出て向かったのは「須坂クラシック美術館」や「蔵のまちのお土産処」。そこでは、地元作家による手作りの和小物や、信州りんごを使ったお菓子、味噌や醤油などの発酵食品が並んでいました。
私は、自宅用にりんごバターと地酒を、職場の仲間には和柄のハンカチを購入。旅の記憶を持ち帰るような、あたたかい買い物ができました。
心から整う、須坂の静かな時間
須坂市は観光地として賑やかすぎず、ちょうどよい静けさと人のぬくもりにあふれた町です。観光名所を巡るだけでなく、そこに流れる空気を感じながら歩き、食べ、眠ることで、心がゆっくりと整っていくような感覚を味わえました。
福岡に戻った今も、ふとした瞬間に思い出すのは、蔵の並ぶ通りや、湯気に包まれた温泉の心地よさです。また日々を頑張るために、私はまた須坂を訪れたいと思います。
「癒し」は、遠くではなく、静かな町の中に、そっと息づいているのだと、この旅で気づくことができました。