心を解き放つ長野県飯田市への一人旅へ
福岡市で警備員として働く私は、日々の緊張感や忙しさの中で、心が静かに休まる場所をずっと求めていました。そんなある日、ふと目にした一枚の写真がきっかけで、長野県飯田市という地名が心に残りました。南信州の山々に囲まれた自然豊かなまち。のんびりと流れる時間と、土地の人々の温かさに触れる旅が、まさに今の自分に必要だと感じたのです。
実際に訪れてみて、飯田市はただの観光地ではなく、心そのものを癒してくれる場所でした。この記事では、その魅力をたっぷりとご紹介します。
天空の楽園 ヘブンスそのはらで味わう自然の息吹
旅の初めに訪れたのは「ヘブンスそのはら」。ゴンドラに揺られて標高1,400mの天空へと上るその時間さえも、すでに非日常の始まりです。山頂に降り立つと、目の前に広がるのは、まるで空と一体になったかのような大パノラマ。四季折々の花々と、心地よい風。静かに深呼吸するたびに、体の中の澱が少しずつ消えていくような感覚に包まれました。
特に星空ナイトツアーは、夜空に無数の星が広がり、まさに宇宙に包まれているような体験。あの瞬間だけは、すべてを忘れて、ただ美しさに見惚れていました。
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歴史と風情を感じる飯田城跡と町並み散策
次に訪れたのは、飯田城跡とその周辺の町並み。静かに佇む石垣の名残や、古い町家が並ぶ雰囲気は、まるで時代をさかのぼったような感覚になります。歴史好きの私にはたまらないエリアでした。
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散策中に見つけた小さな和菓子屋では、出来たての「栗蒸しようかん」をいただきました。口に入れた瞬間にほろりとほどけるやさしい甘さに、思わず笑みがこぼれます。
心と体がほぐれる宿「時香忘」の静寂とぬくもり
宿泊は、山間に佇む一軒宿「時香忘(じこうぼう)」へ。名前の通り、時を忘れるような静けさに包まれた空間です。客室は畳敷きの和室に大きな窓があり、そこから見えるのはただ、緑と鳥のさえずり。
温泉は源泉かけ流しで、やわらかなお湯が体を優しく包んでくれます。湯船に浸かって目を閉じれば、まるで森の中に溶け込むような感覚。仕事の疲れも、肩の力も、すっと抜けていきました。
地元食材が織りなす感動の料理との出会い
夕食には、地元の旬の食材を使った懐石料理が並びました。信州サーモンの刺身、天龍川で獲れた鮎の塩焼き、そして驚くほど柔らかい南信州牛の陶板焼き。どれも見た目にも美しく、ひと口ごとに感動が広がります。
特に印象に残ったのは、「五平餅」。香ばしい味噌だれともちもちのご飯の組み合わせが絶妙で、素朴なのに贅沢。この土地でしか味わえない食の温もりを全身で感じました。
信州の酒で夜がさらに深まる癒しの時間
食後は、地元の酒蔵「喜久水酒造」の純米吟醸をゆっくりと味わいました。柔らかくすっきりとした飲み口に、ふわっと広がる米の旨味。ひとり静かに飲む地酒の時間は、自分自身をいたわるための特別なひとときでした。
宿の囲炉裏端で、パチパチと燃える炭火の音をBGMに、ただお酒を楽しむ時間。それだけで、日常の喧騒がどこか遠くに消えていくようでした。
心を持ち帰るお土産選びも旅の楽しみ
旅の終わりには、地元の物産館でお土産を購入しました。干し柿や地味噌、そして喜久水酒造のミニボトルセットは特におすすめです。どれも飯田の自然と人のやさしさが詰まった逸品ばかりでした。
また、手作りの南信州の木工雑貨や、繭を使ったスキンケア商品など、ナチュラルで温かみのあるアイテムも多く、見るだけで癒されます。
旅の始まりから終わりまで 癒しが続く旅行ルート
福岡空港から名古屋空港へ飛び、そこからは名古屋駅から特急しなの号で飯田へ向かいました。山に囲まれた車窓の風景は、移動中すら癒しの時間。飯田市内はバスや徒歩でも十分に回れるサイズで、のんびりと旅を楽しめます。
宿泊施設も自然の中に点在しており、移動のストレスが少ないのも飯田旅の魅力。全体を通して、自分のペースで過ごせることが、この一人旅を格別なものにしてくれました。
福岡で頑張る自分へ、癒しの贈り物を届けてくれる場所
長野県飯田市は、ただ美しいだけでなく、深い安心感と、ゆるやかに流れる時間を与えてくれる場所でした。警備員という職業柄、いつも周囲に気を配っている自分が、誰にも気を遣わず、ただ自然と向き合える時間。それこそが、何よりの癒しでした。
次の休みもまた、静かな山のふもとへ。そんなふうに思わせてくれる旅に出会えたことが、今の自分にとって何よりの喜びです。長野県飯田市。そこには、本当にやさしい時間が流れていました。