日々の仕事で張りつめた心をそっと解きほぐしてくれる場所を探して、福岡市に暮らす警備員の私は、一人旅に出ることにしました。目指したのは長野県松本市。歴史と自然が美しく融合したこの地は、旅の一歩ごとに癒しを与えてくれました。今回は、その感動とやすらぎをたっぷりお届けします。
国宝・松本城で味わう静謐な朝
松本市の中心に堂々とそびえる松本城。黒い壁が特徴のその美しい姿を目にした瞬間、思わず息をのんで立ち止まりました。早朝の城下町は静かで、まだ観光客も少なく、まるで時が止まっているかのような空気感。ゆっくりと城を囲むお堀を歩きながら、水面に映る天守を眺めると、自然と肩の力が抜けていきました。
城内に足を踏み入れると、歴史の重みを感じる木の香りと足音が心を静かに揺らします。戦国時代に思いを馳せながら、誰にも邪魔されず自分と向き合える時間に、心がじんわりと温まりました。
国内旅行の格安予約なら【ビッグホリデー】
白骨温泉で、体の芯から癒される贅沢
松本市から少し足を延ばし、静かな山間にある「白骨温泉」へ。選んだ宿は「湯元齋藤旅館」。趣ある木造の館内と、澄んだ空気に包まれた露天風呂が出迎えてくれました。白く濁った天然硫黄泉にゆっくりと身を委ねると、日常の疲れがふわりと浮かんで消えていくようです。
湯の温もり、山の香り、そして風の音。すべてが一体となって、「生きててよかった」と思える瞬間をくれました。ひとり旅の良さは、こんなふうに誰にも気兼ねせず、心からゆっくりできることなのだと実感しました。
格安国内ツアーなら！エアトリ国内ツアー
信州ならではの料理に、ほっと一息
夕食には、信州の恵みがぎゅっと詰まった会席料理が並びました。川魚の岩魚の塩焼き、地元野菜を使った煮物、そして柔らかな信州牛のしゃぶしゃぶ。一品一品が丁寧に仕上げられていて、口に入れるたびに「やさしい味だなあ」と思わず声がもれてしまいます。
忘れられないのは「山賊焼き」。松本の郷土料理で、にんにく醤油で味付けされた鶏肉をカラリと揚げたもので、ボリュームもありながら胃にもたれない不思議な軽さ。心もお腹も、しっかり満たされました。
地酒の香りに誘われて、静かな夜を楽しむ
夕食とともに楽しんだのは、地元の酒蔵「大信州」の純米吟醸酒。すっきりしたのどごしと、米の旨みがやさしく広がる味わいに、思わずゆっくりと口元が緩みます。温泉上がりの体に、冷酒のすっと染みわたる感覚はまさに至福。
旅館の部屋に戻り、畳の香りに包まれながら、余韻に浸って小さなグラスを傾ける夜。こんな静かな夜を、自分ひとりで味わえる贅沢。これこそが大人の一人旅の醍醐味だと感じました。
松本ならではのお土産で旅の記憶を持ち帰る
旅の最後には、松本の名産をいくつか手に取りました。まず選んだのは「開運堂」の栗落雁。ほんのりした甘さと、口の中でほろりとほどける食感が魅力です。そして、松本市限定の「山賊焼きせんべい」や、そばの実を使ったクッキーもおすすめ。
信州の清らかな水で作られた「わさび漬け」や、「野沢菜のしょうゆ漬け」なども、職場や家族に喜ばれる味ばかり。旅の記憶を形に残す、そんな優しいお土産を選ぶ時間も、また旅の癒しのひとつでした。
福岡から松本までの癒しの旅路
福岡から松本へは、飛行機で中部国際空港まで行き、そこから名古屋経由で特急しなのに乗り換えて松本駅へ。道中は少し時間がかかりますが、電車の車窓から見える景色は絶景続き。山の稜線、川の流れ、そして季節の色が目を楽しませてくれます。
長距離移動の疲れも、松本に着いた瞬間にふわりと吹き飛んでいきました。自分のペースで進める一人旅だからこそ、移動中の風景さえもご褒美のように感じられます。
松本市の旅は「心の奥がやわらかくなる」時間でした
この旅で、私は本当に癒されました。歴史ある城と温泉のぬくもり、自然の息吹と、地元の人たちのやさしい笑顔。どれもが静かに、そして確実に、自分を包んでくれる感覚がありました。
福岡に戻ってきてからも、松本で感じたぬくもりが胸に残っています。福岡市で忙しく働く皆さんにも、ぜひこの長野県松本市での一人旅をおすすめしたいです。日常に疲れた時、心がすこし曇った時。そんな時こそ、この場所がきっと、あなたの心をやわらかく包んでくれるはずです。
