はじめに ~福岡市の警備員がふらりと訪れた飛騨高山~
毎日福岡の街を守る仕事に従事している私ですが、たまの休みに出かける一人旅が心の支えになっています。今回の旅先に選んだのは、岐阜県高山市。テレビや雑誌で見たことのある「古い町並み」や「飛騨牛」の響きに惹かれて、早朝の飛行機に乗って飛び立ちました。到着した高山は、想像以上に風情があり、どこを歩いても癒される町でした。
高山市の基本情報をチェック
岐阜県の北部、飛騨地方に位置する高山市は、面積が全国の市町村の中で最大級。その広さは東京都の約1.5倍にもなります。人口はおよそ8万5千人と、面積の広さに比べてとてもゆったりとした印象を受けました。高山市は標高が高いため、夏は涼しく、冬は雪が多く降る地域です。福岡と比べると、空気が澄んでいてひんやりとした風が心地よく、まさに避暑にもぴったりの場所でした。
高山の魅力は町全体に広がる歴史の息吹
高山市の中心部を歩いていると、「小京都」とも称される理由がすぐにわかりました。江戸時代の面影を色濃く残す「古い町並み」は、まるで時代をさかのぼったような錯覚を覚えます。飛騨高山まつりの屋台会館では、豪華絢爛な祭りの屋台を間近で見学できて、その繊細な職人技にはただただ感動しました。また、朝市では地元のおばあちゃんとおしゃべりを楽しみながら、新鮮な野菜や漬物を買うという貴重な体験もできました。
高山の観光名所は一日では回りきれないほど
観光名所の多さも高山市の魅力のひとつです。まず外せないのが「高山陣屋」。日本で唯一現存する郡代・代官所の建物で、当時の行政の様子がリアルに再現されています。そして少し足を伸ばして訪れた「飛騨の里」では、合掌造りの古民家を見学でき、まるでタイムスリップしたかのような感覚に。四季折々の景色が楽しめる「新穂高ロープウェイ」も、晴れた日には北アルプスの大パノラマが広がり、絶景の一言でした。
飛騨の郷土料理は心も体も温まるやさしい味
高山といえばやはり「飛騨牛」。口の中でとろけるような食感に、思わず「これが本物の和牛か」と感動しました。また、郷土料理として外せないのが「朴葉味噌」。香ばしい味噌と一緒に焼いた野菜や肉は、寒い季節にぴったりの一品です。ほかにも、素朴な味わいの「高山ラーメン」や、山菜や豆腐をふんだんに使った「けいちゃん焼き」など、どれも心に残る美味しさでした。
高山で見つけたお土産はどれも個性的
お土産選びも旅の楽しみのひとつです。高山では「さるぼぼ人形」が定番中の定番。赤い小さな人形には「家内安全」「子宝」「無病息災」などの願いが込められているそうです。また、飛騨牛のしぐれ煮や朴葉味噌も、家族や職場へのお土産にぴったり。木工品や漆器も有名で、飛騨の職人の技が光る商品が揃っています。見ているだけでも楽しい時間が過ごせました。
実際の旅のルートとアクセス方法
福岡から高山へは、まず福岡空港から中部国際空港(セントレア)へ飛び、そこから名鉄とJRを乗り継いでおよそ4時間半の道のりでした。途中の名古屋駅で「ひだ号」に乗ると、車窓からの山あいの風景がとても美しく、旅の疲れも吹き飛びました。高山市内は観光地がコンパクトにまとまっているため、徒歩やレンタサイクルでの移動もおすすめです。
おわりに ~心が満たされる旅はここにあった~
福岡からは少し距離のある岐阜県高山市ですが、その分だけ旅の感動もひとしおでした。日常の喧騒を離れて、ゆっくりと流れる時間の中で、歴史、自然、人のあたたかさ、そして食の豊かさに触れることができました。一人旅だからこそ、自分と向き合いながら、心をリセットできる時間が持てたのだと思います。次はぜひ、冬の雪景色の中の高山も訪れてみたいと心から思いました。