福岡の警備員の一人旅No.395 福岡市に住む警備員の一人旅で心ほどけた静寂の里 兵庫県丹波篠山市で出会った癒しの風景と郷土の味

旅行

都会の喧騒から少しだけ離れて、心に優しい旅に出てみたい。そんな思いに背中を押されて、私は兵庫県丹波篠山市へと向かいました。福岡市で警備員として働く日々の中で、いつしか溜まっていた心の疲れ。それをゆっくりとほどいてくれたのが、自然と歴史、そして人のぬくもりに包まれた丹波篠山でした。



豊かな自然と歴史に育まれた丹波篠山市の基本情報

兵庫県の内陸部、丹波地域に位置する丹波篠山市は、人口約39,000人の小さな城下町です。四季の移ろいがはっきりと感じられる気候で、春には桜、夏は緑濃く、秋は紅葉、冬には雪がちらつく風情ある風景が広がります。

市内には今も昔の面影を残す武家屋敷や歴史的建築が点在し、ゆっくり歩くだけで心が落ち着いてくる、そんな優しい時間が流れています。



篠山城跡で過ごす静かな朝のひととき

私が最初に訪れたのは、丹波篠山の象徴とも言える篠山城跡。石垣と堀に囲まれた広々とした空間に足を踏み入れると、どこか時が止まったような錯覚に包まれます。朝早く訪れたおかげで観光客も少なく、ひんやりとした空気の中、心の中まで静かに整っていくのがわかりました。



城跡の中にある大書院では、歴史を感じながら畳の上に座って静かに目を閉じました。ただ風の音と鳥の声だけが聞こえる時間に、ふと涙が出そうになるほどの安らぎを感じました。



城下町を歩く 小さな発見の連続

篠山城跡を後にして、城下町をぶらぶらと歩きます。黒塀の町並み、味噌やお漬物を売る昔ながらのお店、和菓子屋の店先に吊るされたのれん。そのどれもが、観光地というよりは生活の香りが残る風景でした。

ふと立ち寄った町屋カフェでは、薪ストーブのぬくもりと香ばしいコーヒーの香りに包まれて、思わず深呼吸。カウンター越しに笑顔を見せてくれた店主の「どこから来たの?」という一言にも、心がほどけていきます。



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郷土料理のやさしい味が身体にしみわたる

お昼は丹波篠山名物の「ぼたん鍋」をいただきました。猪肉と地元の野菜を使った味噌仕立ての鍋は、想像以上に優しい味わい。山の恵みがぎゅっと詰まった一杯は、まるでおふくろの味のように身体の芯から温めてくれました。

他にも、丹波黒豆を使ったご飯や、しっとりとした「黒豆パン」、香り豊かな山の芋のとろろなど、どの料理も素朴で心に残る味でした。



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お土産探しもまた楽しいひととき

旅の終わりにはお土産探しも楽しみのひとつ。私は黒豆の甘納豆と、手作りの丹波焼の小皿を選びました。お店の方と話しながら選んだそのひとつひとつには、まるで小さな思い出が詰まっているようです。

黒豆の香ばしさと優しい甘さは、福岡に戻ってからも旅の余韻を思い出させてくれました。



おすすめの旅行ルート

今回の旅は、福岡市から新幹線で新大阪駅へ、そこからJR福知山線で篠山口駅まで向かうルートでした。篠山口から市街地まではバスやレンタカーを使うと便利です。

宿泊は町家風のゲストハウスを利用しました。静かな夜と畳の香り、そして窓の外から聞こえる虫の声が、旅の疲れをやさしく包んでくれました。



心ほどける、静かな旅を終えて

兵庫県丹波篠山市は、何もないようで、心に響く何かがたくさん詰まった場所でした。観光地としての派手さはないけれど、その分だけ、本当に癒されたいと思う人にそっと寄り添ってくれる、そんな力を持った町です。

福岡に戻る電車の中、心なしか身体が軽くなっていることに気がつきました。日常に戻っても、あの風の音と黒豆の甘さを思い出せば、またきっと頑張れる。そんな気持ちになれる、素敵な旅でした。