福岡の警備員の一人旅No.364 福岡市に住む警備員の一人旅で出会った心あたたまる風景と味の宝庫 山形県米沢市で癒しを感じた旅の記録

旅行

心身ともに少し疲れを感じていたある休日。私は福岡市で警備員として働くごく普通の中年男性ですが、ふと「遠く離れた場所で静かに自分を癒す時間を持ちたい」と思い立ちました。そこで選んだのが、山形県米沢市。自然、歴史、美食、温泉と癒しが凝縮されたこの地は、想像以上に深く心に沁みる旅となりました。



朝霧に包まれた福島から米沢への癒しルート
今回の旅は福岡空港から羽田空港を経由し、福島空港へ。そこからレンタカーで米沢市までおよそ1時間半のドライブです。朝霧の立ちこめる田園風景の中を走る道は、どこか懐かしさを感じさせ、静かに心が整っていくような不思議な感覚に包まれました。

道中、吾妻連峰を望むビュースポットで車を停めて、しばしの深呼吸。冷たい空気が肺に染み渡り、身体の中の雑音が一つずつ消えていくようでした。



上杉神社と松が岬公園で静かな時を過ごす
米沢市に到着してまず訪れたのは、歴史の重みを感じる上杉神社。かつて上杉謙信公を祀った神社として知られるこの場所は、松が岬公園の中にあり、季節ごとの自然の美しさが心を和ませてくれます。

鳥居をくぐると、凛とした空気に包まれ、自然と背筋が伸びます。境内の池には鯉が優雅に泳ぎ、紅葉が静かに水面を彩っていました。ベンチに腰を下ろし、ただ風の音を聞いているだけで、日常の忙しさや騒がしさが遠のいていきます。



名物米沢牛と郷土料理が心に染みる
旅の楽しみといえば、やはり食。米沢市に来たなら絶対に外せないのが、米沢牛です。市内の老舗すき焼き店でいただいた米沢牛は、口の中でとろけるようなやわらかさ。甘辛い割り下と絡み合う旨味が、疲れた身体にじんわりと染み渡りました。

また、郷土料理の「いも煮」や「笹巻き」なども素朴でどこか懐かしく、まるで田舎のおばあちゃんに迎えられたような気持ちになります。静かな店内で一人食事をする時間が、何よりも贅沢なひとときでした。



小野川温泉で湯に浸かりながら心をほどく
午後は米沢市郊外の小野川温泉へ。小さな温泉街の雰囲気がたまらなく癒されます。宿にチェックインした後、露天風呂に身を沈めると、ぽかぽかと心の芯まで温まりました。

お湯は硫黄の香りがほのかに漂い、目の前には雪解け水が流れる川の音。無言で湯に浸かるだけの時間が、これほど豊かなものだったとは、ここで初めて気づかされました。



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雨の日の散歩も癒しの時間に変わる米沢の街
翌朝は少し雨模様でしたが、米沢の町はそれがまた美しく、静寂の中に包まれるような心地よさがありました。傘を差しながら歩いた古い町並み、小さな和菓子屋で買った「うこぎまんじゅう」を頬張る時間。雨の音すらも心を静めてくれるBGMのように感じられました。

商店街で出会った地元の方の温かい挨拶や、少しの世間話も、旅先だからこその癒しです。



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思い出とともに持ち帰ったお土産たち
旅の終わりには、お土産探し。米沢織の小物や、地酒「東光」、米沢牛を使ったレトルトカレーなどを購入しました。特に、手織りの米沢織のハンカチは日々の生活の中でも旅の記憶を呼び戻してくれる存在です。

また、友人や職場の同僚に配った「うこぎ煎餅」も好評でした。ほんのりとした香ばしさと米沢らしさを感じられる素朴な味わいで、自分用にももう少し買っておけばよかったと思うほどでした。



福岡に戻ってから気づいた、癒しの本質
福岡に帰ってからも、ふと心が落ち着かないときには、旅先で撮った写真を見返したり、買ってきた地酒をゆっくり味わったりしています。あのとき米沢で感じた静けさ、温かさ、やさしさが、今もそっと心の中で灯をともしてくれているようです。



忙しい日常の中でも、自分だけの癒しの時間はつくれる。そんなことを教えてくれたのが、今回の米沢の一人旅でした。

福岡に住む一人の警備員の、ほんの短い旅の記録ですが、読んでくださったあなたにも、少しでもその癒しが届いていたら嬉しいです。次はどの街で、また自分を見つめ直せる旅をしようか——そんなことを考えながら、また静かに仕事に向かっています。