福岡の警備員の一人旅No.355 福岡市に住む警備員の一人旅で感じた富山県黒部市のやさしい時間と癒しの風景に心がほどけた物語

旅行

人生には、ときに立ち止まり、静かな時間に身を置きたくなる瞬間があります。福岡市で警備員として働く私が、そんな心のリセットを求めて訪れたのが、富山県黒部市でした。北アルプスの清らかな水と自然に抱かれたこの地には、観光名所、美食、あたたかな人々とのふれあい、そして何よりも「癒し」がありました。一人旅だからこそ感じられる贅沢な時間と空間。今回は、富山県黒部市で過ごした私の癒し旅をご紹介します。



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黒部の朝は透明な空気と静けさに包まれて
朝6時。宿の窓を開けると、空は青く、山々がはっきりと見えました。6月の黒部市は、朝晩が涼しく、空気も澄んでいます。鳥のさえずりと川のせせらぎだけが耳に入ってくる静けさに、心がふっと軽くなるのを感じました。

出発は福岡から新幹線と在来線を乗り継ぎ、魚津駅経由で黒部市へ。電車の旅もまた心を整える時間です。車窓から見える海と山のコントラストが、旅の高揚感をさらに引き立ててくれました。



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黒部峡谷鉄道で感じた大自然の圧倒的な存在感
黒部といえば、やはり「黒部峡谷鉄道」。トロッコ列車に乗って峡谷を走るその時間は、日常を完全に忘れさせてくれるものでした。新緑が鮮やかな山肌、透明度の高い黒部川、そして時折見える吊り橋や秘湯。列車に揺られながら眺める景色は、まさに自然の中へ吸い込まれていくような感覚でした。

途中、鐘釣駅で下車し、河原の足湯へ。地面から湧き出す温泉が川と混ざり合い、湯加減もちょうどよく、ここでしばらく目を閉じて休むひとときは、時間が止まったような贅沢でした。



海の幸に癒される黒部のごはん時間
昼食は黒部漁港近くの食堂で。新鮮な白エビのかき揚げ丼、ホタルイカの酢味噌和え、そして魚のあら汁。どれも地元で獲れたばかりのものばかりで、驚くほど甘みがあって優しい味です。静かに食事をしていると、店のおばちゃんが「遠くから来てくれたんやね」と声をかけてくれ、その一言に旅の疲れがすっと消えていきました。



雨の日の黒部もまた味わい深く
午後から少し雨が降り始めましたが、それがまた良かったのです。雨に濡れる黒部の町並み、しっとりとした木造の駅舎や、濡れた石畳に映る木々の緑。どこを歩いても、雨の音とともに心が静まるような時間が流れていました。

傘をさしながら立ち寄った宇奈月温泉では、あたたかい湯にゆっくりと体を沈め、ふーっと深呼吸。雨音を聞きながら入る温泉は、言葉では言い表せないほどの癒しでした。



旅の締めくくりに選んだお土産たち
帰り道には、黒部市の道の駅に立ち寄りました。地元の干物や白エビ煎餅、富山の薬草茶、そして木彫りの小さな熊。素朴で温かみのあるお土産の数々に、旅の記憶がそのまま詰まっているように感じました。

地元の人が作ったという手作りの和菓子も購入。家に帰っても、あの穏やかな黒部の空気を思い出しながら、ゆっくり味わいたいと思います。



ゆっくり流れる時間とともに心が整う場所
富山県黒部市は、自然の豊かさだけでなく、時間の流れそのものが優しくて、どこか懐かしい気持ちにさせてくれます。観光名所を巡るたびに、五感が洗われるような感覚。料理や風景、お土産のひとつひとつに、丁寧な暮らしとあたたかな心が感じられる場所です。



仕事の合間にふと思い出すのは、黒部のあの静かな朝、足湯で見上げた山の景色、そして「また来てね」と微笑んでくれたあの笑顔。きっと私は、またこの場所に戻ってくるのでしょう。