日々の勤務を終えて帰宅する夜、ふと「雪に包まれた静かな街で、ゆっくりと自分を癒したい」と思い立ちました。仕事柄、忙しさと緊張が続く毎日。そんな心を優しくほぐしてくれる場所を探して、私は福岡から遠く離れた新潟県十日町市へと一人旅に出ました。
新潟県十日町市は、雪深い里として知られながらも、アートと自然、食と人情が絶妙に調和する町。訪れる人の心を静かに、そして深く癒してくれます。
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魅力あふれる十日町市の観光名所をめぐる旅
旅のスタートは「越後妻有里山現代美術館 MonET」から。ここは自然とアートが融合した不思議な空間。館内に差し込む光と水の音が、まるで心の奥まで浸透してくるような静けさに包まれます。作品をただ「見る」のではなく、「感じる」体験がそこにはありました。
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続いて訪れたのは「美人林」と呼ばれるブナの森。整然と並ぶ木々の中、しんとした空気に包まれながら、ただ歩くだけで心が落ち着いていきます。冬の静寂、春の芽吹き、夏の緑、秋の紅葉…どの季節も訪れてみたい、そんな不思議な魅力のある場所でした。
さらに、雪国の暮らしを体験できる「松之山温泉」へ。ここでは源泉かけ流しの湯が体を芯から温めてくれます。雪景色を眺めながら入る露天風呂は、まさに極上の癒しでした。
心も身体も満たす十日町市の美味しい料理
旅の楽しみといえば、やっぱり食。十日町といえば「へぎそば」が有名です。海藻の布海苔を練り込んだコシのある蕎麦を、木製の“へぎ”に盛った独特のスタイルでいただきました。一口ごとに広がる香りと食感が、旅の疲れをそっと癒してくれます。
また、地元の酒蔵で味わった日本酒も格別。雪解け水で仕込まれた純米酒は、すっきりとした飲み口で、どんな料理にも合いました。小さな居酒屋で地元の人と語りながら飲む時間も、忘れがたい思い出です。
季節と共に変化する十日町の天気が生む風景
十日町の天気は、季節ごとの表情がとても豊かです。私が訪れた初冬の頃は、すでに雪が降りはじめており、白銀の世界へと移り変わる途中でした。その静かな雪景色には、音のない癒しがありました。
時折の晴れ間から差し込む太陽の光が、雪の結晶をキラキラと照らし、まるで絵本の中に入り込んだような気分になりました。そんな自然の演出こそが、十日町の最大の癒しなのかもしれません。
心に残る、十日町ならではのお土産たち
旅の終わりには、お土産を探しに地元の道の駅へ。中でも感動したのが「雪下人参ジュース」と「十日町絹織物」。雪の下で甘みを蓄えた人参を使ったジュースは、自然の優しさを感じられる味でした。
そして、織物の町らしく、美しい模様の絹製品がたくさん並びます。落ち着いた色合いのストールを自分用に購入し、日常でも旅の癒しを感じられるアイテムとして愛用しています。
福岡から十日町への癒しのルート
福岡市から十日町市までは、少し距離がありますが、それでも価値のある旅路でした。私はまず福岡空港から新潟空港へフライト。その後、新潟駅までバスで移動し、そこからJR飯山線で十日町駅へ。
道中も美しい日本の風景が続き、列車の揺れに身を任せながら、旅のはじまりをじっくりと味わうことができました。移動時間そのものが、心を整える時間だったように思います。
十日町で見つけた、自分だけの静かな時間
観光地を巡り、地元の味を楽しみ、静かな自然に癒される。十日町での一人旅は、まさに「心の静養」そのものでした。
警備の仕事で常に緊張感を持っている自分にとって、この町の時間の流れはまるで夢のようでした。誰にも急かされることなく、自分のペースで歩き、感じ、味わう。
そんな旅を終えて福岡に戻る頃には、心が軽くなっていました。また頑張れる、そう思える旅でした。