心を解きほぐす香川県丸亀市への一人旅
福岡市で警備の仕事をしている私は、いつも人々の安全を守る中で、自分の心が少しずつ疲れていくのを感じることがあります。そんなとき、ふと立ち止まり、どこか静かで心が安らぐ場所に行きたいと強く思いました。今回選んだのは、香川県丸亀市。海と山に囲まれた小さなこの街は、まるで時間がゆっくりと流れているような、そんな優しさに満ちた場所でした。
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歴史と風情に触れる観光名所をめぐる時間
丸亀市といえば、まず訪れたいのが「丸亀城」です。現存十二天守のひとつで、石垣の高さでは日本一を誇るこの城は、城下町を見下ろすように静かに佇んでいます。早朝に登った城山からの景色は、朝もやに包まれた街並みと、遠くに見える瀬戸大橋の姿が心に沁みました。天守にたどり着くと、ひんやりとした風が吹き抜け、まるで「おかえり」と言われているような気持ちになりました。
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そのあとは「中津万象園」へ。回遊式の日本庭園の中を、ゆっくり歩きながら心を落ち着けます。池に浮かぶ鯉、手入れされた松、そして遠くに見える琴平の山々。すべてが調和し、自然と呼吸が深くなるような場所でした。
さらに、丸亀市にある「猪熊弦一郎現代美術館」では、静けさの中にある独特な芸術表現が心を刺激しながらも癒してくれます。旅の途中でこうして美に触れることで、自分の感性がゆっくりと目覚めていくような感覚を味わいました。
地元の味にほっとする時間
丸亀の旅で欠かせないのが、地元の味を堪能することです。まずは、香川といえばの「讃岐うどん」。駅近くの昔ながらのうどん店に入ると、地元の人たちでにぎわっていました。シンプルなかけうどんにネギと天かすをたっぷりのせて、出汁をひと口すすると…体の奥からじんわりと温まっていくのが分かります。
そしてもうひとつの名物、「骨付鳥」。香ばしく焼かれた骨付き鶏もも肉は、外はカリッと中はジューシー。スパイスが効いていながらも、どこか懐かしい味わいです。ビールとともにいただきながら、地元の人たちと交わす他愛のない会話が、旅に彩りを添えてくれました。
天気がくれる癒しの空気
私が丸亀を訪れた日々は、春の柔らかな日差しと、瀬戸内特有の穏やかな風が心地よい天気でした。雲ひとつない青空のもとで、のんびりと町を歩く時間は、まるで空に抱かれているような気持ちになります。
丸亀港の防波堤に腰を下ろし、ぼんやりと海を眺めていると、遠くを行き交うフェリーや釣り人の姿が見え、そこには何とも言えない平和な世界が広がっていました。時間を忘れてしまうほどの静けさ。心に余裕が戻ってくるのをはっきりと感じました。
心に残る優しいお土産たち
旅の終わりには、いくつかのお土産を手に取りました。香川名物の「和三盆」は、見た目も可愛らしく、口の中でふわっと溶ける上品な甘さ。自分へのご褒美として、少しずつ楽しもうと思いました。
また、丸亀の伝統工芸である「丸亀うちわ」も手に取りました。一本一本、職人の手で丁寧に作られたうちわには、どこか懐かしさと温もりがあります。部屋に飾るだけで、旅の記憶がふっとよみがえってくるのです。
旅の始まりと終わりに寄り添う旅行ルート
今回の旅は、福岡市から新幹線で岡山まで行き、そこから瀬戸大橋を渡って坂出駅へ。そこからJRで丸亀駅に向かいました。海を眺めながらの移動は、旅の始まりにぴったりで、胸が高鳴りました。
市内では、徒歩やバスを使ってのんびり移動。大きな街ではないからこそ、自分のペースで歩けるのが丸亀の魅力です。帰り道も、のどかな景色を眺めながら、心にたっぷりと旅の余韻を詰め込んで福岡へと戻りました。
旅を終えて見つけたもの
香川県丸亀市の旅は、静かで、優しくて、どこまでも心が癒される時間でした。観光地のにぎわいとは違い、穏やかな空気の中で、自分自身と静かに向き合える。そんな貴重な時間がそこにはありました。
日常に戻っても、丸亀の青い空や、丸亀城からの景色、うどんの出汁の味を思い出すたびに、心がほっとするのです。一人で旅をすることで、自分の中の静けさに気づき、また前を向いて歩いていける力をもらえました。
忙しない日々に少し疲れたら、あなたもぜひ、丸亀の静けさに身を委ねてみてください。心からおすすめしたい、癒しの街です。