孤独を癒す海と森の旅へ 福岡市の警備員が見つけた長崎県対馬市での心満たされる一人旅
日々の警備の仕事で緊張と責任を抱えながら過ごす毎日。そんな自分にふと「静かな島でゆっくりしたい」と思ったことがきっかけでした。今回訪れたのは、長崎県最北端に位置する自然豊かな島、対馬市。海と山が織りなす風景、歴史が息づく町並み、そして人のあたたかさ。心の奥から癒される、そんな対馬での一人旅の記録をお届けします。
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玄界灘を越えて、いざ対馬へ
福岡市から対馬までは飛行機なら福岡空港から約30分、または博多港からフェリーで約4時間半の旅です。私はあえて時間をかけてゆったりとした気分を味わいたくて、フェリーを選びました。デッキから見える海の風景は、すでに旅の癒しが始まっているかのような静けさ。波の音に心を預けながら、非日常の島へと向かいます。
港に到着すると、そこはもう別世界。空気が澄み、風がやさしく、鳥の声が耳に届きます。深呼吸するだけで、心がほぐれていくのを感じました。
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烏帽子岳からの絶景に心洗われる
対馬に着いて最初に向かったのは、「烏帽子岳展望所」。標高176メートルの小高い山ですが、山頂からは対馬海峡と韓国釜山方面までを見渡せる壮大なパノラマが広がります。
朝の光に照らされた海はキラキラと輝き、静かな風景が心に染みわたります。ベンチに腰かけてしばらくただ海を眺める――日常ではなかなか得られない「何もしない贅沢な時間」。まさに自分を取り戻す瞬間でした。
和多都美神社で感じる静寂と神聖な空気
次に訪れたのは「和多都美神社(わたづみじんじゃ)」。海に鳥居が立つその神秘的な景観はまさに絶景。干潮時には鳥居の近くまで歩けて、潮の香りとともに自然と神々しさが感じられます。
境内に足を踏み入れると、木々に囲まれた神社独特の静けさが広がり、気持ちが自然と整っていきます。日々の仕事の中で背負っていたストレスや疲れが、そっと流れていくような感覚に包まれました。
対馬の味を堪能するひととき
旅の楽しみといえば食事。対馬には海の恵みがたっぷりあります。私が訪れた食事処では、「対馬あなご丼」をいただきました。炭火で焼かれたあなごは香ばしく、ふわっと柔らかい身が口の中でとろけます。地元産のお米との相性も抜群で、噛みしめるたびに幸せが広がります。
さらに「いりやき」という郷土料理にも出会いました。鶏や魚、しいたけなどを醤油ベースで煮込んだ素朴な味わいが、心と体を芯から温めてくれます。
山と海とつながる風景に癒されるドライブ
対馬は南北に細長い島。車で移動すると、山道を抜けるたびに見える小さな港町や断崖絶壁の海岸線が現れ、次々と美しい風景に出会えます。途中で立ち寄った「三宇田浜」は、白い砂と透明な海が広がる静かなビーチ。観光客も少なく、海をひとりじめしているような贅沢な時間が流れます。
また「上見坂公園」から見下ろす浅茅湾(あそうわん)のリアス式海岸も圧巻で、自然が創り出した美にただただ見入るばかりでした。
心に残る対馬のお土産たち
旅の終わりに選んだのは、対馬ならではのお土産たち。「対馬産あなごの蒲焼き」「椿油」「対馬そば」など、どれも自然の恵みを感じる逸品ばかり。特に気に入ったのが「対馬はちみつ」。花の種類が豊富な対馬では、香り高く濃厚な味わいのはちみつが採れ、帰宅後の朝食時間が少し特別なものになりました。
福岡から対馬市への癒しの旅ルート
福岡市から対馬へは、飛行機ならわずか30分で厳原空港に到着します。空港からはレンタカーを利用して島内を移動するのが便利です。一方で、フェリー旅を選べば、移動そのものが癒しの時間に変わります。港からはレンタカーやバスで観光地へアクセス可能です。
島内は広いため、1泊2日または2泊3日のプランがおすすめです。南の厳原(いづはら)から北の比田勝(ひたかつ)までをゆっくり巡ることで、対馬の持つ奥深さをじっくりと味わえます。
対馬で見つけた、何もしない豊かさ
対馬市の旅は、何かを得るというよりも、「何もしない贅沢」を教えてくれました。自然の中でただ佇む時間、歴史ある神社で静かに手を合わせる時間、そして地元の味にほっとする時間。そのひとつひとつが、自分を癒す大切な瞬間になりました。
福岡市で働き、日々の忙しさの中でふと心がすり減る瞬間がある――そんな方には、対馬という場所がきっとやさしく迎えてくれるはずです。心をほどきたい時、またこの島に帰ってこよう。そう思える旅が、ここにはありました。
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