静かな朝に出発する心の旅
日々の仕事に追われる中、ふと時間ができた休日。私は福岡市で警備員として働いていますが、今回は少し遠くまで足を伸ばしてみたくなりました。選んだ行き先は奈良県宇陀市。古代の香りと、優しい山の風に癒される場所です。電車とバスを乗り継ぎ、静かな山々に囲まれたこの町にたどり着いた瞬間、心の中にすっと風が通るような感覚がありました。
室生寺で感じた時の流れ
旅の最初に訪れたのは、宇陀市を代表する古刹・室生寺です。山の斜面に沿って建てられた美しいお寺で、女性の参詣も認められていた歴史を持ちます。五重塔が木々の中に静かに立つ姿は、まるで時間が止まっているかのようです。石段をゆっくりと登りながら、自然と一体になる感覚に包まれました。仕事の緊張が、少しずつほどけていくのを感じます。
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又兵衛桜と町並み保存地区の散策
春には見事な枝垂れ桜で有名な又兵衛桜。私が訪れた時期は桜の季節ではありませんでしたが、それでもその場所に立つだけで、春の訪れを想像できるような力強さと美しさがありました。
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その後は松山地区の町並み保存地区へ。江戸時代から続く街並みが残るこのエリアでは、ゆっくり歩きながら古民家のカフェや小さなお土産屋さんをのぞくことができます。時が緩やかに流れるような、心落ち着く時間を過ごせました。
宇陀の自然に抱かれて
旅の途中、宇陀川の清流を眺めながらベンチに座って一息。水の音と鳥のさえずり、そして遠くから聞こえる風鈴のような風の音が心を癒してくれます。都会では味わえない静けさが、ここにはあります。宇陀の自然は、まるで人の心を包み込むような優しさに満ちていました。
地元料理に心もお腹も満たされる
昼食には、地元の食材をふんだんに使った料理を味わいました。宇陀産の野菜と大和牛を使った定食は、見た目にも鮮やかで、どこか懐かしい味わいがしました。特に「柿の葉寿司」は、優しい味で旅の疲れを癒してくれました。
甘味も欠かせません。地元で採れた葛を使った「葛きり」や「葛餅」は、口に入れた瞬間にとろけるような食感で、自然の恵みそのものを感じました。
お土産に込めた想い
旅の終わりには、家族や同僚へのお土産を探して商店街を歩きました。中でも印象的だったのは、地元の職人さんが作った木工製品や、手作りの和菓子。温かみのある品々が多く、贈る相手の顔を思い浮かべながら選ぶ時間もまた、旅の楽しみのひとつでした。
宇陀市で過ごした穏やかな時間
この旅を終えて改めて感じたのは、「癒し」は遠くのリゾートに行かなくても、日常から少し離れるだけで感じられるということです。宇陀市の人々の優しさ、自然の静けさ、そして歴史の重みが、心の奥底に優しく響きました。
福岡に戻る道すがら、またいつかこの町を訪れたいと静かに思いました。警備員という職業は緊張感も多いですが、こうして一人の時間を持つことで、また明日からの仕事にも前向きに向き合えそうです。
福岡市に住む警備員の一人旅。奈良県宇陀市で出会った全てが、私の心を静かに、深く癒してくれました。