福岡の警備員の一人旅No.161 福岡市に住む警備員の一人旅が巡る石川県金沢市の歴史と癒しの観光名所と宿と料理と地酒とお土産と心を震わせる復興の旅路

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福岡市で警備員として働く私は、普段の不規則な勤務とストレスから解放される瞬間を求めて、一人旅に出ることにしました。今回の旅先に選んだのは、北陸の風情あふれる町「石川県金沢市」。2024年に発生した能登半島地震の傷跡が今なお残る地域ではありますが、だからこそ感じられる人々の温かさと、復興に向かう力強いエネルギーに心を動かされました。この記事では、私が実際に歩いた旅路を通して、金沢の観光名所や宿、料理、お酒、お土産、そして旅のルートをご紹介します。



武家文化と伝統が息づく金沢の観光名所を歩く

金沢に到着して最初に足を運んだのは、日本三名園の一つに数えられる「兼六園」。園内には四季折々の風景が広がり、春の桜、夏の緑、秋の紅葉、冬の雪吊りと、一年中どの季節でも違った美しさがあります。警備という仕事柄、常に緊張感の中で過ごす日々の私にとって、静かに流れる園内の時間はまさに癒しのひとときでした。



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すぐ隣にある「金沢城公園」にも足を伸ばしました。白い漆喰壁と石垣が見事に調和した城郭跡は、かつての加賀百万石の栄華を今に伝えています。また、歴史好きにはたまらない「長町武家屋敷跡」では、土塀と石畳が残る街並みをそぞろ歩きしながら、江戸時代の侍の暮らしに思いを馳せました。

そして金沢を語る上で外せないのが「ひがし茶屋街」。昔ながらの町家が立ち並び、夜になると格子窓から洩れる灯りが風情を醸し出します。金箔ソフトクリームを片手に歩くのも、旅情を盛り上げる贅沢な時間です。



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復興と温かさを感じる宿に泊まる夜

私が宿泊したのは、金沢駅から少し離れた場所にある町家風の温泉宿。外観は伝統的な造りでありながら、内装は現代的な快適さが整っており、一人旅にもぴったりな静かな雰囲気が漂っていました。

この宿の印象的だった点は、スタッフの方々が語ってくれた震災当時の話でした。能登半島地震では、金沢市も多くの観光客が足を止め、地元経済が大きく落ち込んだそうです。それでも「お客様を迎えることで街が元気を取り戻していく」と語るスタッフの笑顔が、私の胸を熱くさせました。復興とは、単に建物を直すことではなく、人の心を再び動かすことなのだと実感しました。



金沢の味を堪能する夜のひととき

夕食は、宿でいただいた加賀懐石料理。新鮮な魚介類がふんだんに使われており、特に「のどぐろの塩焼き」は脂がのっていて絶品でした。加賀野菜を使った小鉢や、出汁の効いた治部煮もまた、金沢ならではの伝統の味です。

食後は、地元の酒蔵が醸す地酒「加賀鳶」や「福正宗」を味わいました。どちらも口当たりがまろやかで、料理との相性も抜群。一人でゆっくりと杯を重ねる時間は、まるで自分と対話するような不思議な静けさに包まれていました。



お土産に込める旅の思い出と人のぬくもり

旅の終わりには、金沢らしいお土産を探しに「近江町市場」へ。ここでは新鮮な魚介や海産物、お菓子、工芸品が一堂に揃っており、見て歩くだけでも楽しい場所です。

私が選んだのは、金箔入りの日本酒と、加賀友禅のハンカチ、そして地元の職人が作る九谷焼の小皿。どれも、震災後も変わらぬ美しさと丁寧な手仕事が感じられる逸品でした。売り場の方が「こうしてまた福岡から来てもらえるのが一番うれしい」と語ってくれた言葉が心に残りました。



一人旅だからこそ出会える景色と人と心の再生

今回の旅は、単なる観光以上のものを私に与えてくれました。福岡という都市の喧騒と、警備という張り詰めた仕事から離れて、金沢という町で出会ったのは、時間の流れの違いや、人々の温かさ、そして震災を乗り越えようとする強さでした。

一人旅は、時に孤独に感じることもありますが、その分、何かを深く感じ取る余白が生まれます。石川県金沢市は、そんな心の隙間に静かに寄り添い、そっと背中を押してくれる場所でした。



福岡から金沢への旅路とおすすめルート

私が実際に使ったルートは、福岡空港から小松空港への直行便を利用し、そこから金沢市内まで電車で移動するプランです。所要時間はトータルで2時間半ほど。飛行機で一気に北陸にアクセスできるため、週末の小旅行にも最適です。

市内観光には「金沢まちバス」が便利で、主要な観光地を効率的に巡ることができます。時間に余裕がある方は、能登方面へ足を伸ばしてみるのもおすすめです。



おわりに

福岡に戻った今も、あの金沢で見た景色、出会った人々、味わった料理、そして感じた復興の息吹は、私の中で確かに生き続けています。旅に出ることは、自分を整えること。そして、誰かの痛みや喜びに少しだけ触れることでもあります。次の休みが取れたら、また金沢へ行きたい。そんな気持ちで、今は日常の警備に戻っています。



北陸の旅、ぜひあなたも訪れてみてください。心がじんわり温かくなる、そんな一人旅になるはずです。